多くの人が悩まされている肩こり。いろいろな対処法を試してみても根本的に解決しない人も多いのではないでしょうか。軽度なものから、頭痛や全身に影響を与える肩こりは、種類や原因もさまざまです。本記事では、種類や原因別に改善策を紹介します。自分の傾向に合わせた対処法が見つかるでしょう。

肩こりにも種類がある

肩こりの原因は大きく2種類に分かれます。種類別の特徴などを紹介します。

冷えや生活習慣などによる本態性肩こり

ほとんどの肩こりは、本態性肩こりと言われ、病気に関連するものではないのが特徴です。普段の姿勢や運動不足、冷えや過労、ストレスと原因が特定しにくいと言われています。

また、体型が華奢な人やなで肩、同じ姿勢が続くデスクワークなども要因となります。肩こりを訴える人の多くは、猫背や成長過程で背骨が横に曲がる側湾症など、姿勢の異常がある傾向があります。また、女性には冷え性も多く認められます。

病気も隠れている？！二次生肩こり

病気の症状としてみられる症状を、二次性肩こりといいます。原因の病気としては、脊椎や神経根が圧迫される変形性頚椎症や四十肩・五十肩・噛み合わせの異常など、さまざまです。

また、頭痛からくる肩こりも見逃せません。偏頭痛と肩こりは、合わせて症状が出ることが多く、頭痛を解消することで、肩こりも改善できる可能性があります。

肩こりの主な原因と改善策

肩こりの原因は、大きく生活習慣や姿勢からくるものと病気が原因のものに分かれますが、改善するにはどう対処したらよいのでしょうか。原因別に紹介します。

パソコンやスマホ作業時の姿勢を見直す

仕事もプライベートも、パソコンやスマホが必須という方は多いでしょう。作業時は、首が前に出たまま、長時間同じ姿勢になりがちです。そのままでは、肩から首が緊張状態で血流が悪くなり、肩こりが出やすくなります。

その場合は、姿勢を変えたり、緊張をほぐしたりすることが大切です。また、1時間に1回ストレッチをするなど、時間を決めるとよいでしょう。作業に集中していると、つい時間が経ってしまうので、アラームをかけておくのもおすすめです。また、親指と人差し指の付け根など、血行を促進するツボをほぐすのも効果的です。

眼精疲労にも注意

作業に集中していると、常に目が緊張し、眼精疲労から肩こりが起こる可能性もあります。ストレッチと合わせて目薬をさしたり、目を1〜2分閉じてリラックスしたりしましょう。目の周囲の緊張をほぐすために、左右のこめかみを優しくマッサージするのも効果的です。また、窓の外など、遠くを眺めるのも目の緊張をほぐす効果があります。

運動を取り入れる

肩こりは筋肉が緊張し、血流が悪くなることが大きな原因です。肩こりの時に運動すると余計に辛そうですが、ハードな運動は必要ありません。負荷をかける運動ではなく、散歩やウォーキング、全身のストレッチなども効果が期待できます。血液を全身に送る役割の筋肉を、適度につけられるよう少しずつ継続しましょう。

冷えを解消する

冷えが原因の肩こりは女性に多く、夏でもクーラーが効いた部屋にいると、冷えすぎている可能性があります。冷たい飲み物や生野菜など体を冷やす食べ物よりも、温野菜や生姜、常温以上の飲み物を摂るなど、内側からの冷え対策も必要です。入浴もシャワーだけでなく、湯船に浸かるのもおすすめです。

病気に関連するものはリハビリが効果的

四十肩など病気に関連する可能性がある場合は、整形外科などを受診しましょう。四十肩は関節の炎症による痛みで、一般的な肩こりとは原因が違いますが、痛いからといって動かさずにいると、血流が悪くなり、肩こりも悪化するという悪循環です。病院で正しいストレッチや痛みを緩和する動きを習い、日常に取り入れましょう。

どうしてもつらいときはプロを頼る

運動や食べ物・ツボ押しなど自分でできる対策はたくさんありますが、改善しない場合はプロを頼りましょう。

症状に応じて病院を受診する

痺れがある場合、整形外科ではレントゲンやMRIなどで骨の状態から診断できます。めまいなどの症状があるときは、脳神経内科もおすすめです。意外な原因が見つかる可能性もあるので、気になる場合は病院を受診しましょう。

整体やマッサージを受ける

肩こりが慢性化している場合は、整体やマッサージもおすすめです。整体は全身を使い、体のズレや歪みの改善が期待できます。体全体のバランスを調整し、血流が良くなることで肩こりの改善を目指します。

マッサージでは整体よりもリラックス効果が期待できます。リンパマッサージやアロマを用いたエステなどで心もリラックスして、ストレスを軽減できます。マッサージで血流をよくすることで、肩こり改善にも効果的です。

まとめ

肩こりには、日常生活や姿勢によるものと、病気に関連するものと大きく2つに分かれます。日常生活では、パソコンやスマホなど同じ姿勢で行う作業に注意し、ストレッチや目を休めるなど工夫しましょう。四十肩など病気に関連するものは、病院で正しいストレッチや運動などリハビリを行うことが改善の近道です。

自分でできる肩こり対策は多数ありますが、どうしてもつらいときはプロに頼りましょう。整形外科で骨の異常がないかレントゲンで確認したり、整体やマッサージへ行ったりするのもおすすめです。全身の歪みやこりを改善し、血行が促進されることで、肩こり改善にもつながります。

血行促進には運動も大切ですが、ハードな運動はありません。ひと駅分歩いてみるなど、手軽にできる運動も取り入れてみましょう。

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